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西条まつり

珍しいだんじりの「川入り」
秋。キンモクセイのやさしく甘い香りが風に乗って漂うころ、愛媛県西条市は祭りの季節を迎えます。西条市の王至森寺(おしもりじ)には「国指定天然記念物」のキンモクセイがあり、その説明板にはこう書かれています。

「昔より当寺のキンモクセイの香りにのって西条祭りがやって来ると言われ親しまれています」

一年に一度の祭り。西条の人びとは、その日を心待ちにしています。
西条祭りは十月中旬に催される4つの神社の祭礼の総称で、その全行程は一週間にもわたる街全体をあげたイベントです。その中でも西条市中野にある伊曽乃(いその)神社の例大祭がもっとも規模が大きいものになっています。この時期になると、店も仕事もお休み、というところが多く西条は街をあげてのお祭りムードに包まれます。
珍しいだんじりの「川入り」
秋。キンモクセイのやさしく甘い香りが風に乗って漂うころ、愛媛県西条市は祭りの季節を迎えます。西条市の王至森寺(おしもりじ)には「国指定天然記念物」のキンモクセイがあり、その説明板にはこう書かれています。

「昔より当寺のキンモクセイの香りにのって西条祭りがやって来ると言われ親しまれています」

一年に一度の祭り。西条の人びとは、その日を心待ちにしています。
西条祭りは十月中旬に催される4つの神社の祭礼の総称で、その全行程は一週間にもわたる街全体をあげたイベントです。その中でも西条市中野にある伊曽乃(いその)神社の例大祭がもっとも規模が大きいものになっています。この時期になると、店も仕事もお休み、というところが多く西条は街をあげてのお祭りムードに包まれます。

だんじりの「川入り渡御」

二日間、夜を徹して行われるこの祭りは江戸時代から続く西条市の伝統的な秋祭りで、五穀豊穣を神に感謝する神事となっています。
西条祭りが最高潮の盛り上がりを見せるのは、全国的にも珍しいだんじりの「川入り」の場面です。
祭の最終日の夕刻、西条を流れる加茂川の河川敷には贅沢に彫刻や刺繍彫りが施された80基ものだんじりが集結します。
伊曽乃神社に宮入りしようとする神輿を見送りに来ただんじりが、夕日を浴びながら土手の上に一列に並ぶ姿は壮観そのものです。

そしてすっかり日も落ちて辺りが薄暗くなるころ。提灯の明かりで彩られた10基あまりのだんじりが一斉に川に入り、担ぎ手たちの威勢のいいかけ声とともに川の中を練り歩くと、熱気は最高潮を迎えます。
「川入り」は、祭りの終わりを惜しんで、川を渡って対岸の神社に帰ろうとする神様の神輿をだんじりたちが取り囲み、祭りを引き延ばそうとする行事です。
担ぎ手たちは流れのある不安定な川の中を懸命に進んでだんじりを練りまわし、水に濡れながら力を振り絞って、観客たちを沸かせます。

伊曽乃神社は伊勢神宮とのつながりが深く、西条祭りは伊勢音頭のお囃子にのってだんじりが運行されます。
運行時に鳴り物だけでなく唄に合わせることで調子がよくなり統一行動の長距離運行も疲れにくく、また酒気の発散にもなると言われています。

名残惜しい祭の終わり「夜の御殿前」

「川入り」が無事に終わった後、街の中心部にほど近い「御殿前」には西条地区のすべてのだんじりが集まり、祭の最後の余韻を楽しみます。
「夜の御殿前」と呼ばれるこの幻想的な光景はとても人気があり、多くの観客が集まって祭のフィナーレを盛り上げます。
すっかり暗くなった夜の闇の中を百余りの提灯のあかりを灯しただんじりが練り歩く姿は、古来からつづく祭礼絵巻そのものです。

愛媛県の東予地方は全国的にも特に祭のさかんな地域です。
隣接する新居浜太鼓祭りが「勇壮華麗」と呼ばれるのに対し、西条祭りは「豪華絢爛」と形容され、神社に奉納されるだんじりはその美しさを競っています。
血気盛んな若者たちが集まり、時には喧嘩や小競り合いのような出来事が起こるのも祭の華の一つですが、地元の人々は、西条祭りが暴力やけがのない安全な祭であることに誇りを持っています。

西条の人びとは、そんな祭を愛し、祭の季節がくることを心待ちにしています。
その情熱は「一年は祭りで始まり祭りで終わる」と言われるほどです。祭りが終わったときから、もう次の年の祭りの準備は始まっているのです。

西条まつり2022/10/16_川入り~川上りの一部始終

  • 名称

    西条まつり

  • 開催月

    10月

最終更新日:2023.06.02

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